自分は日記やメモを取る習慣を10年ぐらい続けていて、一番古いデジタルなノートは2014年のものだ。デジタルノートの前はMOLESKINEでアナログに書いていて、数冊ほどある。たしか2010年か2011年ぐらいから書いていたと思う。
この習慣はライフハックが流行っていた時期に、「ユビキタスキャプチャー」と呼ばれるメモ帳を持ち歩いて、頭に浮かんだアイデアを何でも記録していくという習慣を自分でも始めたのがきっかけ。元々は何かを改善したいとか、そういった動機ではなく、エジソンやレオナルド・ダ・ビンチの手帳やノートに憧れて、自分も何かを書きたいという気持ちがきっかけだったように思う。
今でも図や文字を書き殴ったような手帳に少し憧れはあり、たまにアナログノートを使おうかなと思うときもあるが、結局アナログノートは不便だし、あまり図を描くタイプでもないので、デジタルノートを使い続けている。
メモやノートに何かを書いて、自分の仕事やプライベートの質を改善するような本は今でもよく見かけるし、自分も参考にすることがあるが、何だかんだ言っても細かいテクニックよりは書く習慣を身に付けられたことが一番役に立っている気がする。
書くことは様々な点で役に立つ。例えば、もやもやとした感情や気持ちをとりあえず文章にすると、自分の感情や思考を客観的に見ることができ、段々と気持ちも落ち着いて前向きになってくる。また、自分の知識や経験を文章に落とし込もうとすると、曖昧な点や考慮ができていない点など気づき、そういう点を改めて調べたり考えながら文章にしていく中で形式知となっていく。
書いて覚えることは非効率という話もあるが、覚えるという点だけで言えばきっとその通りなんだろう。例えば、英単語の意味を覚えるのに書いて覚えるのはあまり効率的ではない。しかし、何かを理解したり整理したり、言語化するという点に関しては、少なくとも私にとっては書くという行為はとても有益なようだ。