Digital Gardenとはなにか

Digital Gardenは人によって様々な表現形式を取る。そのため、何があればDigital Gardenなのか?という問いに答えるのは少し難しい。個人的にはブログのように時系列で沿ってコンテンツを表示するのではなく、各コンテンツをリンクで結びつけ、コンテンツを自由に探索できるもの、ぐらいに考えている。

Maggie AppletonはA Brief History & Ethos of the Digital Gardenで6つのパターンでDigital Gardenの特徴を整理した。これらの特徴を持つサイトが必ずしもDigital Gardenとは言えないかもしれないが、少なくともDigital Garden"的"だとは言えそうである。

  • Topography over Timelines
    • 時系列ではなく、文脈的な関係や連想によるリンクを重視し、相互リンクをつかってコンテンツを管理する
  • Continuous Growth
    • 静的かつ更新されないものとして扱うのではなく、継続的に内容を更新し、コンテンツ全体の進化を促す
  • Imperfection & Learning in Public
    • 不完全であることを許容し、学んでいる最中に学んでいるものを共有する
  • Playful, Personal, and Experimental
    • 画一的な作りではなく、自分にあわせた表現を構築する
  • Intercropping & Content Diversity
    • テキストだけでなく、音声や動画、その他様々な種類のコンテンツ形態を受け入れる
  • Independent Ownership
    • 長期的に自分のコンテンツを管理してくために、企業のプラットフォームから独立して、自分のデジタル空間を構築する

Digital Gardenの構築

Digital Gardenを構築するには色々選択肢がある。コードを書かずに実現する場合はObsidianやNotion、Roam Research、Logseqなどがあげられる。国内のサービスであればScrapboxも選択肢にあがる。

ツールに頼らず、自分でHTMLやCSS、JavaScriptを書いてももちろん良い。より自分にあった形を作りあげるならツールを使わない方がよい場合もあると思う。

様々な事例やDigital Gardenを構築するツールが以下のリンクにまとめられているので、Digital Gardenの構築に興味ある人は参考にするとよいと思う。

MaggieAppleton/digital-gardeners: Resources, links, projects, and ideas for gardeners tending their digital notes on the public interwebs

Digital GardenとWiki

Digital Gardenは各コンテンツをリンクで結びつけて全体を構成するのでWikiに似ている。実際パーソナルWikiとDigital Gardenは非常に似ていると思う。

Maggie Appletonによれば庭と表現したのはMike Caulfieldが最初らしい。Mike CaulfieldはWikiWikiを発明したWard Cunninghamと一緒にパーソナルWikiの利用について仕事していたと述べている。

The Garden and the Stream: A Technopastoral – Hapgood

I’ve been working with Ward Cunningham, the guy who invented the original wiki back in 1995, on the educational use of this new personal wiki technology for a year and a half now, and I’ve been keeping this personal wiki, which is a collection of both my own stuff and stuff I’ve copied from other websites for over a year now.

仮にMike CaulfieldがDigital Gardenのオリジンだとすると元はWikiということになるだろう。これは個人的になかなか興味深い話だと思う(Wikiが好きなので

リンク